寒い冬に欠かせない料理と言えば、やっぱり鍋料理です。切って煮込むだけと簡単なのに、肉も魚も野菜も何でも合うのが魅力ですよね。
食卓に着いて鍋をつつくために使うのが、電気グリル鍋やカセットコンロです。電気グリル鍋とカセットコンロは、電気とガスの熱源の違いはありますが、どちらが安いのでしょうか。
この記事では、電気グリル鍋の電気代とカセットコンロのガス代を比較し、どちらが安いのかを解説していきます。
電気グリル鍋の電気代とカセットコンロのガス代を比較
今回比較するのは、鍋料理を1時間煮込んだ場合の電気代とガス代です。
電気グリル鍋は象印の「あじまる EP-PX30」、カセットコンロで使用するボンベは「イワタニカセットガス(オレンジ)」で比較してみます。
電気グリル鍋の電気代は?
象印の「あじまる EP-PX30」は、消費電力が最大1300Wの電気グリル鍋です。
1300Wで1時間使用したときの電気代は35.1円(1kWh27円で計算)になります。
しかし、これは1時間ずっと強火で煮込んだ場合の電気代なので、現実的ではありません。鍋料理での強火は最初だけで、その後は中火や弱火にするはずです。
平均消費電力は、だいたい1300Wの半分の650Wくらいでしょうか。そうすると、1時間での電気代は17.6円です。
カセットコンロのガス代は?
イワタニのホームページを見ると、「イワタニカセットガス(オレンジ)」は強火で1時間使えると記載されています。
ガスボンベも1回の鍋料理で半量使用すると仮定しましょう。「イワタニカセットガス(オレンジ)」の希望小売価格は440円ですので、鍋料理1時間で使うガス代は半分の220円です。
電気グリル鍋の電気代とカセットコンロのガス代を比較
電気グリル鍋の電気代17.6円に対して、カセットコンロのガス代は220円もしました。鍋料理をするなら、カセットコンロよりも電気グリル鍋の方が圧倒的に安いです。その差は12.5倍もありました。
実際には「イワタニカセットガス(オレンジ)」をもっと安く買えるところもありますし、他のブランドのガスボンベであれば100均でも売っています。仮に1本100円で性能も同じだとしても、1回の鍋料理では50円分のガスを使用します。
安いガスボンベを使っても、やはり電気グリル鍋の電気代の方が安いことに変わりありません。光熱費で考えるなら、自宅での鍋料理には電気グリル鍋を選んだ方がいいでしょう。
電気グリル鍋を使うメリット
カセットコンロよりも安くすむ
先ほどの試算で分かったように、カセットコンロのガス代よりも電気グリル鍋の電気代の方が明らかに安くすみます。電気グリル鍋が使えない停電時や電源の無いところでなければ、カセットコンロよりも電気グリル鍋の方が経済的です。
火を使わない
カセットコンロは火を使って温めますが、電気グリル鍋は火を使わないので安全性は高いです。鍋は熱くなるので、やけどには注意が必要ですが、火災などのリスクはカセットコンロよりもはるかに低くなります。
ガスボンベの購入や取り付けが不要
カセットコンロを使うためには、ガスボンベが必要です。ガスボンベは消耗品なので、購入したり、カセットコンロに取り付けたりしなければなならず、多少の手間がかかります。
それに比べて電気グリル鍋は、電源さえあればすぐに使うことができます。
電気グリル鍋の電気代を安くする方法
カセットコンロよりも安くすむ電気グリル鍋ですが、工夫することでさらに電気代を安くすることができます。
フタをする
煮込むときにフタをすれば熱を逃がさないので、電気代を安くすることができます。鍋料理を食べ始めてからフタをするのは難しいですが、水やスープを煮立てる強火のときには必ずフタをしましょう。
みんなでそろって食べる
冷めた料理を再び煮込むのは、電気代がかさんでもったいないです。電気グリル鍋で食事をするときには、みんなが揃ってから食べた方が電気代は安くなりますし、食事もよりおいしくなるでしょう。
さらに電気代を安くする方法
照明をLEDに切り替える
照明器具は個数が多くて使用時間も長いため、冷蔵庫の次に消費電力が多い家電です。照明をLEDに切り替えれば、電気代はかなり安くなります。
白熱電球をLED電球に切り替えると、消費電力は80%~90%も減らすことができます。LEDは寿命も長く、交換の手間が減るのもうれしいところです。
今はLEDも安くなってきているので、わりと簡単に購入費用の元を取ることができます。
電気料金プランを見直す
電気代を安くするのに一番おすすめの方法は、電気料金プランを見直すことです。
2016年4月に電力自由化となったおかげで、今では大手電力会社以外の新電力とも自由に契約できるようになりました。ほとんどの新電力には、大手電力会社よりも安い電気料金プランがあります。
自分の生活スタイルに合った電気料金プランを選ぶことで、年間の電気代を1万円以上安くできることもあります。
新電力は700社以上もあるので、その中から自分に合った電気料金プランを選ぶのは大変だと思うかもしれません。そこでおすすめしたいのは、電気料金プランの比較サイトです。
わたしもこれまでに5回ほど電気料金プランを見直していますが、大手比較サイトのエネチェンジをよく利用しています。会員登録をしなくても、郵便番号などのいくつかの情報を入力するだけで、自分の住む地域で契約できる料金プランと節約額を一覧で表示してくれます。
乗り換えた場合には、キャッシュバックなどを受けられることも多いので、電気代を安くしたい人は、まずエネチェンジでシミュレーションしてみるといいでしょう。
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