石油ファンヒーターの電気代は安い?エアコンとどっちがお得?

夏の冷房はエアコンでほぼ一択ですが、冬の暖房にはいろいろな種類があります。

電気代が高い今、電気代の安い暖房が気になるところです。

今回は、石油ファンヒーターの電気代を調べ、エアコンとどちらが安いのかを比較してみました。

石油ファンヒーターの電気代

石油ファンヒーターによって電気代には差がありますが、今回はリビングでも使えるダイニチLタイプFW-5622L-W(木造15畳まで)で調べてみます。

ダイニチLタイプFW-5622L-Wの消費電力は次の通りです。

 大火力時 190W
 小火力時   80W
 点火時  410W

電気代は消費電力量×31円(1kWhあたりの目安単価)で求めることができます。

石油ファンヒーターを1日8時間(大火力2時間、小火力6時間)使った場合の電気代を計算してみましょう。(点火時の消費電力は大きいのですが一瞬のことなのでここでは無視します)

 大火力時 0.19kWh×2時間×31円=11.78円

 小火力時 0.08kWh×6時間×31円=14.88円

 11.78円+14.88円=26.66円

1日の電気代は26.66円です。

これを1ヶ月(30日)使い続けると、

 26.66円×30日=799.8円

石油ファンヒーター(ダイニチLタイプFW-5622L-W )の1ヶ月の電気代は、約800円だと分かります。

エアコンの電気代

エアコンもリビングで使える三菱電機のMSZ-ZW4022Sで電気代を計算してみます。

MSZ-ZW4022Sの消費電力は次の通りです。

 暖房最大 3,500W
 暖房最小    70W

こちらも1日8時間(暖房最大2時間、暖房最小6時間)使った場合の電気代を計算してみます。

 暖房最大 3.5kWh×2時間×31円=217円

 暖房最小 0.07kWh×6時間×31円=13.02円

 217円+13.02円=230.02円

1日の電気代は230.02円です。これを1ヶ月(30日)使い続けると、

 230.02円×30日=6900.6円

エアコン(MSZ-ZW4022S)の1ヶ月の電気代は、約6,900円だと分かります。

石油ファンヒーターのランニングコスト

電気代のみで比べれば、石油ファンヒーターの方が圧倒的に安いのですが、石油ファンヒーターには灯油が必要です。

灯油代も含めたランニングコストを計算してみます。

ダイニチLタイプFW-5622L-Wの燃料消費量 0.544L/h~0.12L/h

ダイニチLタイプFW-5622L-Wを1日8時間(大火力2時間、小火力6時間)使った場合の灯油消費量を計算しましょう。

 0.544L/h×2時間=1.088L

 0.12L/h×6時間=0.72L

 1.088L+0.72L=1.808L

ダイニチLタイプFW-5622L-Wを1日8時間(大火力2時間、小火力6時間)使った場合の灯油消費量は1.808Lですので、これを1ヶ月(30日)続けると54.24Lです。

2022年12月の灯油代の全国平均価格2,021円(18L)に当てはめて計算すると、

 54.24L÷18L×2,021円=6,089.9円

約6,100円になります。

これに先ほど計算したダイニチLタイプFW-5622L-W の1ヶ月の電気代約800円を足すと、約6,900円です。

石油ファンヒーター(ダイニチLタイプFW-5622L-W)とエアコン( MSZ-ZW4022S)の1ヶ月のランニングコストは、偶然にもどちらも月に約6,900円で同額でした。

石油ファンヒーターのメリット

部屋を暖めるのが早い

石油ファンヒーターの一番のメリットは、即暖性が高い点です。

即暖性という点では、暖房器具の中でも一番と言えるのではないでしょうか。

スイッチを入れれば1分もたたずに点火し、灯油を燃焼させ熱風を出して部屋を暖めてくれます。

移動して使うことができる

石油ファンヒーターはエアコンのように設置工事が不要で、持ち運びが可能です。

電源さえ確保できれば、場所を変えて使用することもできます。

加湿ができる

灯油が燃焼されると、水蒸気が放出されます。

エアコンは空気を乾燥させてしまいますが、石油ファンヒーターには加湿効果があるため、風邪やインフルエンザ対策にもなります。

石油ファンヒーターのデメリット

換気をする必要がある

エアコンの排気は外で行われますが、石油ファンヒーターは室内で排気が行われるため、室内の空気を汚してしまいます。

石油ファンヒーター使用時には、定期的な換気が必要です。

においが発生する

石油ファンヒーターは点火時と消火時に、においが発生します。

これは燃焼せずに残ったガスのにおいです。

灯油の購入や補充が面倒くさい

灯油の購入やタンクへの灯油の補充は、石油ファンヒーターを使う人にとっての大きなデメリットと言えます。

寒い時期にガソリンスタンドまで灯油を買いに行くこと、18L~20Lの灯油が入った重い灯油缶を持つこと、寒い場所でタンクに灯油を入れること、どれも面倒くさいことばかりです。

さらにタンクへの補充中に灯油をこぼしたり、手に付いた灯油のにおいがなかなか取れなかったりした日には最悪です。

火を扱うため注意が必要

灯油を燃焼させる石油ファンヒーターは火を扱うため、エアコンよりも火事ややけどのリスクは高くなります。

乳幼児がいる家庭は特に注意が必要です。

使用上の注意は必ず守りましょう。

賃貸物件では使えないこともある

賃貸物件の中には、石油ファンヒーターの使用を禁止しているところもあります。

石油ファンヒーターは火災のリスクがあり、水蒸気によって結露も発生しやすいためです。

寒い冬の電気代を抑える方法

サーキュレーターを使う

暖かい空気は上に溜まりやすい性質があります。

エアコンにしても石油ファンヒーターにしても、暖かい空気を循環させることで効率よく部屋全体を暖めることができます。

エアコンは自動運転にする

エアコンで消費電力が少ないのは「弱」運転だと思っていませんか。

実は一番電気代が安く済むのは自動運転です。

エアコンは基本的にはいつも自動運転にしておきましょう。

加湿をする

湿度が上がると体感温度も上がります。

乾燥する冬は湿度を上げることで、室内での快適さは増し、病気の予防にもなります。

フィルターをこまめに掃除する

フィルター詰まりは、無駄な電気代の原因です。

エアコンも石油ファンヒーターも、フィルターはこまめに掃除しましょう。

電力会社を見直す

自分の生活スタイルに合った電気料金プランを選べば、電気使用量が同じでも電気代は下がります。

電気代の高い今こそ、電力会社を見直すのがおすすめです。

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