自動車保険の2台目以降の契約はセカンドカー割引で節約

家庭で所有する車は1台とはかぎりません。

夫婦でそれぞれ1台ずつ使用したり、運転免許を取った子どもが車を購入したり、車が趣味で1人で2台以上所有したりすることもあるでしょう。

自動車の台数が増えれば維持費もかさんでしまいますが、自動車保険(任意保険)には割引制度があります。

その割引制度がセカンドカー割引です。

この記事では、セカンドカー割引の適用条件や割引率について詳しく説明し、さらに保険料を安くする方法も紹介していきます。

2台目の車に適用されるセカンドカー割引とは

自動車保険には、ノンフリート等級というものがあります。

等級は1~20等級までの20段階あり、新規で加入すると6等級からスタートする仕組みです。

1年間無事故だと等級は上がり、事故で保険を使うと3等級(事故によっては1等級)下がります。

等級が上がるほど保険料の割引率が大きくなるため、保険料も安くなります。

セカンドカー割引は複数所有新規契約とも言い、2台目の自動車が新規で加入する際に6等級ではなく7等級からスタートできる制度です。

1等級上からスタートできるので、保険料も通常より割り引かれた状態で加入できます。

セカンドカーという名称になってはいますが、3台目以降の自動車でも条件を満たせば適用可能です。

セカンドカー割引の適用条件

セカンドカー割引は、2台目の自動車を持てば無条件で適用されるわけではありません。

セカンドカー割引の適用条件は次の通りです。

  • 1台目のノンフリート等級が11等級以上
  • 2台とも個人所有の自家用8車種
  • 2台目の記名被保険者が1台目の記名被保険者本人かその配偶者か同居の親族、車両所有者が1台目の車両所有者か記名被保険者本人かその配偶者か同居の親族

・1台目のノンフリート等級が11等級以上

1台目のノンフリート等級が10等級以下だとセカンドカー割引は適用できません。

1台目の自動車保険が1年を超える長期契約の場合は、1年目のノンフリート等級が11等級以上であることが必要です。

・2台とも個人所有の自家用車8種

自家用8車種とは、次の8車種を指します。

  • 自家用普通乗用車
  • 自家用小型乗用車
  • 自家用軽四輪乗用車
  • 自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン超2トン以下)
  • 自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン以下)
  • 自家用小型貨物車
  • 自家用軽四輪貨物車
  • 特種用途自動車(キャンピング車)

個人で所有する車であれば、ほとんどは対象になるはずです。

バイク(二輪車)は対象外です。

四輪の自動車とバイクの組み合わせで、セカンドカー割引を適用することはできません。

バイクを複数台所有している場合は、バイク保険でセカンドカー割引を適用できる可能性があります。

・2台目の記名被保険者が1台目の記名被保険者本人かその配偶者か同居の親族、車両所有者が1台目の車両所有者か記名被保険者本人かその配偶者か同居の親族

2台目の記名被保険者や車両所有者が子どもになることもあると思いますが、その場合は同居であることが条件です。

別居の子どもは対象外になってしまうので、気を付けましょう。

ちなみに、セカンドカー割引を適用するのに、保険会社の縛りはありません。

1台目と2台目の自動車保険が異なる損害保険会社でも、セカンドカー割引は適用可能です。

セカンドカー割引で自動車保険料はどれくらい安くなるの?

ノンフリート等級による保険料の割引率は保険会社によって異なります。

さらに新契約は年齢条件によって割引率も異なるのですが、26歳以上補償だと6等級は9%割引、7等級だと40%割引が多いようです。

元となる保険料が100%だとすると、6等級が91%(100%-9%)、7等級が60%(100%-40%)です。6等級と7等級で比較してみると、7等級は6等級の約65.9%(60%÷91%)なので、セカンドカー割引を適用すると、初年度の7等級の保険料は、6等級に比べて約34.1%(100%-65.9%)安くなります。

具体的な金額を入れて計算もしてみましょう。

割引を適用しない状態での年間保険料が5万円だとすると、6等級で45,500円、7等級は30,000円となり、15,500円の差です。

6等級は7等級の約3分の2なので、かなりの金額差になることが分かります。

セカンドカー割引で初年度の保険料は約3分の2になる(6等級との比較)

車両入替でさらに自動車保険料を節約

自動車保険は等級の引き継ぎができます。

等級の引き継ぎとは、これまでのノンフリート等級を他の自動車に移すことです。この引き継ぎを利用して車両入替をすることで、保険料を大幅に削減できるケースもあります。

自動車事故は若い人ほど起こしやすいため、自動車保険の年齢条件が全年齢補償や21歳以上補償だと保険料は高くなります。

20歳前後の子どもが運転免許を取得して車を購入した場合、自動車保険の保険料は親の自動車保険よりも高くなることがほとんどです。

そんなときは、保険料の高い子どもが親の割引率の高い等級を引き継ぎ、親はセカンドカー割引の7等級で新規契約した方がトータルの保険料は安くできます。

2台目の自動車保険の補償の重複をなくしてムダを削減

自動車保険に2台が加入すると、補償が重複する可能性があります。

人身傷害補償保険の契約車外の補償、ファミリーバイク特約、個人賠償責任危険補償特約などが重複しやすい補償です。

損害保険は基本的には実損填補で、被害額までしか保険金は出ません。

重複して入ったところで、2倍の保険金が出るわけではないので、重複分の保険料は完全にムダです。

複数台に自動車保険を掛けるときは、重複がないかよく確認して保険料を節約していきましょう。

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