家族限定の自動車保険は別居している未婚の子供も補償される？

自動車保険には運転者限定があり、そのうちの1つに家族限定というものがあります。この家族限定だと、子供はどこまでが補償対象になるでしょうか。

別居・同居、未婚・既婚の違いから、自動車保険の家族限定の補償範囲を解説していきます。

自動車保険の運転者限定とは

自動車保険には運転者限定特約というものがあります。文字通り、自動車保険の補償対象となる運転者を限定する特約です。

運転者を限定してしまうと補償を受けられる対象者は限られてしまいますが、これにより保険料を抑えて無駄をカットすることができます。

運転者限定は保険会社によっても違うのですが、次の4つの種類が一般的です。

本人限定・・・記名被保険者のみ対象
本人・配偶者限定・・・記名被保険者とその配偶者が対象
家族限定・・・家族が対象
限定なし・・・どなたでも対象

配偶者に関しては、内縁関係も含まれることが一般的ですが、同性パートナーに関しては保険会社によって判断が異なります。

ここで一番気になるのが、家族特約です。家族とはどこまでの範囲を指すのでしょうか。

一般的に自動車保険の家族限定では、記名被保険者とその配偶者、同居の親族、別居の未婚の子供までが補償範囲です。親族とは6親等以内の血族、配偶者、3親等以内の親族を指します。

子供に関して見てみると、同居であれば未婚でも既婚でも家族限定の補償対象です。別居している子供の場合は、未婚だと対象で、既婚だと家族限定の補償対象外です。

子供の対象範囲

ここでの未婚の子供とは、婚姻歴のない子供のことです。現在独身であっても離婚や配偶者と死別をした子供は、未婚の子供には該当しないので、別居している場合は家族限定の補償対象外です。

結婚した子供夫婦と二世帯住宅で暮らしている方も多くいます。こういうケースでは、と同居とみなしてもらえるのでしょうか。

これに関しては、保険会社によって判断がまちまちです。自分で勝手に判断せずに保険会社に確認をしましょう。

なお、同じ敷地内にある別々の建物に住むケースだと、同居ではなく別居として判断されます。

補償対象外の人が車を運転して事故を起こしても、加入している自動車保険からの保険金は一切出ません。運転者が対象外であれば、自動車保険に未加入のいわゆる無保険状態で運転しているのと同じで、とても危険です。

既婚で別居している子供がちょくちょく車を運転するなら、自動車保険を限定なしで契約するのがいいでしょう。事故によっては、賠償額が数千万円から1億円を超えることもあります。

もしものための自動車保険です。運転者限定特約での保険料をケチっていては、目も当てられないことになりかねません。

限定なしにすると保険料は大きく上がってしまうのですが、運転者限定特約は車の使用状況を考慮して、ゆとりをもって選びましょう。

普段は滅多に運転することのない既婚で別居している子供、または友人や知人が一時的に車を運転することになったら、契約内容を変更して限定を解除することもできます。

もちろん、再度限定を付けることも可能ですので、保険会社コールセンターか担当代理店に連絡し必要な手続きを取りましょう。

差額保険料の支払いは必要ですが、ずっと限定なしにしておくよりは安くすみます。

限定解除をその都度手続きをするのが面倒くさい人は、一日自動車保険やドライバー保険という選択肢もあります。

一日自動車保険は、一日～数日間の短期の自動車保険です。コンビニやスマホで手軽に加入することができ、いくつかの特約も付けられます。保険料は保険会社や補償内容にもよりますが、シンプルなプランであれば500円程度からあります。

ドライバー保険は、人に対してかける自動車保険です。自分や同居の親族が所有する車の事故に対しての補償はありませんが、それ以外の人が所有する車を運転するときに補償されます。既婚で別居している子供が、実家の親やきょうだいの車を運転するときもドライバー保険の対象です。

ドライバー保険であれば、万が一事故に遭って保険を使っても、車の所有者の自動車保険は使わないので等級が上がらないというメリットもあります。

運転者限定特約をうまく使うことで、自動車保険の保険料を節約することが可能です。しかし、自動車保険の保険料を節約する方法は他にもあります。

一番節約効果が高いのが、自動車保険の見直しです。自動車保険の保険料は、補償内容や等級がまったく同じであっても、保険会社によって差があります。

特に、自動車保険を代理店から加入している人は、大きく節約できるチャンスかもしれません。代理店経由の自動車保険は、ダイレクト型の自動車保険よりも保険料が高い傾向にあるからです。

場合によっては、年間保険料が5万円以上安くなることもあります。自動車保険の見直しでどれくらい節約できるのか、まずは一括見積もりで比較してみましょう。

5万円以上安くなるケースも！