うつ病だと生命保険に入れない?入れる保険は何がある?

日本人が生涯のうちにうつ病を発症する確率は、約6%と言われています。日本人の15人に1人が、一生のうちに一度はうつ病になる計算です。

かなり多くの人がかかるうつ病ですが、実はうつ病があると生命保険に入れないケースがあります。

この記事では、うつ病で生命保険に入れない理由や、うつ病でも入れる可能性の高い保険についてくわしく解説していきます。

うつ病や精神疾患があると入れない生命保険は多い

生命保険には公平性が必要なため、契約時に告知をしたり、医師の審査を受けたりするのが一般的です。

その際に現在の持病なども告げる必要がありますが、持病があると一律で入れないわけではありません。病気や症状によっては無条件で入れるケースもあります。

しかし、うつ病や精神疾患があると、保険に加入できないケースは多いです。

なぜ、うつ病や精神疾患があると生命保険に入れないケースが多いのでしょうか。

うつ病や精神疾患があると生命保険に入れないことが多い理由

保険会社は、うつ病や精神疾患をリスクの高い持病だと判断しています。なぜなら、うつ病や精神疾患だと入院が長期化することが多く、自殺のリスクも高くなるためです。

死亡保険や医療保険は死亡時や入院時の保障なので、うつ病や精神疾患がある人を加入させてしまうと、公平性を保つことが困難になります。

しかし、加入できない生命保険ばかりではありません。

生命保険には様々な種類がある

生命保険と聞くと死亡保険をイメージしがちですが、それ以外にも様々な種類の保険があります。

おもな生命保険には、次のようなものがあります。

 死亡保険(終身保険・定期保険・収入保障保険・養老保険)
 医療保険
 がん保険
 介護保険
 就業不能保険
 個人年金
 学資保険

うつ病があっても、これらすべての保険に加入できないわけではありません。

うつ病でも入れる可能性がある生命保険

がん保険

がん保険は保障をがんのみに特化しているため、告知の質問も限定的です。わたしの知る限りでは、どこの保険会社もがんの告知に精神疾患は該当しません。

そのため、うつ病などの精神疾患があってもがん保険の申し込みは可能です。

ただ、直近(だいたい3ヶ月以内)で入院していたり、入院中だったりすると、告知に該当して加入できない可能性があります。

引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険は、文字通り引き受ける基準を緩和しています。よくテレビCMで、「持病があっても入れます!」とうたっているのがこの引受基準緩和型保険です。

無条件で誰でも入れるわけではありませんが、告知項目が少なく引受基準も緩和されているため、持病があっても入りやすくなっています。また、加入前の持病に対しても保障してくれます。

精神疾患があると一般的な死亡保険や医療保険はまず引き受けてもらえませんが、引受基準緩和型の死亡保険や医療保険だと、入院などがなく程度の軽い精神疾患であれば、引き受けてくれる保険会社がほとんどです。

ただ、一般的な生命保険に比べて、保険会社が保険金や給付金を支払うリスクは高くなるため、保険料は割高に設定されています。

無選択型保険

無選択型保険は、加入時の告知や審査が必要ない生命保険です。健康状態で引き受けてもらえないことはないので、うつ病でも問題なく申し込みできます。

しかし、保険料は引受基準緩和型保険よりもさらに割高で、保障も限定的です。加入前の持病に対しては保障されなかったり、加入後数年間は保障が削減されたりします。

過去にうつ病だった場合はどうなる?

うつ病は治ります。過去にうつ病で治療していたけど、今は治っている場合、生命保険には入れるのでしょうか。

多くの保険会社では、5年以内に医師の診察・検査・治療・投薬を受けた病気やケガが告知の対象になっています。つまり、うつ病が完全に治ってから5年を過ぎていれば、告知に該当しないため申し込み可能ということです。

告知では問われていることにのみ、正確に回答すればOKです。問われていないことを記載していないからといって、告知義務違反になることは絶対にないので安心してください。

うつ病が治って5年以上経っているのであれば、引受基準緩和型保険や無選択型保険ではなく、普通の生命保険に入れる可能性があります。

うつ病を隠して生命保険に加入するのは絶対にNG

引受基準緩和型保険や無選択型保険は保険料が高いため、うつ病の事実を隠して生命保険に加入したいと考える人もいるかもしれません。告知や審査でウソをつけば、その時点ではうつ病であることがばれないで加入できるでしょう。

しかし、保険金や給付金の請求をするときにばれて契約解除となる可能性は高いです。

告知でうつ病を隠して生命保険に加入する行為は、告知義務違反であり、明らかな不正行為です。たとえばれなかったとしても、保険会社や保険募集人、同じ保険に加入している他の契約者をだます行為ですので、絶対にやめましょう。

うつ病で生命保険を検討するなら保険のプロに相談を

うつ病にかぎったことではありませんが、病気やケガに対しての審査基準は保険会社によってまちまちです。

ひとえにうつ病といっても、重度から軽度まで様々なケースがあります。自分のうつ病の程度だとどこの保険会社が入りやすいのか、わたしたち一般人では知る由もありません。

ですので、様々な生命保険を扱う保険のプロと相談するのがおすすめです。今の自分にどんな保障が必要なのか、今の体況だとどこの保険会社であれば引き受けてもらえる可能性が高いのか、プロならではの視点でアドバイスをもらうといいでしょう。

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