自動車保険(任意保険)にはノンフリート等級制度があるので、無事故で継続していくと等級は上がり、保険料はどんどん割り引かれます。
車を買い替えたり、自動車保険を乗り換えたりするときには、等級を引継ぐことで保険料を節約することが可能です。
しかし、中には自動車保険の等級が引継げないケースもあります。
この記事では自動車保険の等級引継ぎができないケースと、その対策方法について解説していきます。
自動車保険の節約には等級の引継ぎが不可欠
自動車保険のノンフリート等級は6等級からスタートし、無事故で1年経つと等級は1つ上がります。
逆に事故で保険を1回使うと、更新時に等級は3つ(1つのみダウンやダウンしないケースもあり)下がってしまいます。
一般的な自動車保険のノンフリート等級は、1等級から20等級までです。
1番上の20等級になると、保険料は63%も割り引かれます。
これまで20等級だったのに、ちょっとしたことで6等級に戻ってしまっては泣くに泣けません。
自動車保険の保険料を抑えたいのなら、安全運転を心がけて等級を上げること、そして、その等級をうまく引き継いでいくことが重要です。
自動車保険の等級引継ぎができないケース
自動車保険の等級を引き継ぐには、さまざまな条件を満たすことが必要です。
条件を満たさなければ、これまで最高の20等級だったとしてもあらためて6等級からスタートになってしまうこともあります。
自動車保険の等級を引継ぐことができないケースには、次のようなものがあります。
解約や満了から8日以上が経ってしまったケース
自動車保険の等級引継ぎができるのは、解約日や満了日から7日以内です。
解約日や満了日から8日以上経って手続きをしても、等級の引継ぎはできません。
親子で別居しているケース
夫婦や同居の親族間であれば、自動車保険の等級を引継ぐことができます。
しかし、親子間であっても別居していると、等級の引継ぎはできません。
一部の自動車共済と乗り換えるケース
自動車保険と自動車共済間では、乗り換えたときに等級の引継ぎができないことがあります。
こくみん共済(全労済)やJA共済であれば、だいたいどこの自動車保険でも等級の引継ぎはできますが、教職員共済、町村職員共済、自治労共済(全日本自治体労働者共済生活共同組合)などは、引継ぎできない保険会社がほとんどです。
自動車⇔バイク
これまでバイクに乗っていた人がバイクを卒業して車に乗ることになっても、自動車保険(四輪)とバイク保険(二輪)では、等級を引継ぐことはできません。
自動車とバイクでは、事故の頻度や規模などが異なってくるためです。
等級の引継ぎができるのは、自動車保険は自動車保険のみ、バイク保険はバイク保険のみです。
自動車保険の等級引継ぎができないケースの対策方法
自動車保険の等級引継ぎができないケースでも、ちょっとした工夫で対策できることがあります。
手続きは解約や満了から7日以内に行う
他の自動車保険に乗り換える際には、計画的に行うことが必要です。
解約日や満了日から8日以上経つと等級は引継げなくなってしまいます。
7日以内の手続きであればOKですが、基本的には解約日(もしくは満了日)と新たな保険の始期日は同じ日にしましょう。
解約日と始期日が同じであれば、等級が引継げるだけでなく、補償の重複や無保険状態の心配も不要です。
しばらく車に乗らないときは中断証明書をもらおう
いったん車を手放したり、しばらく海外勤務になったりしたときは、自動車保険の解約時に中断証明書を発行してもらいましょう。
中断証明書があれば、解約してから8日以上経過後の再加入でも以前の等級を引継ぐことができます。中断証明書は10年間有効です。
同居であれば子や孫に等級を引継ぐこともできるので、高齢で車を2度と運転するつもりがなかったとしても、とりあえずは中断証明書をもらっておいた方がいいでしょう。
親子間での等級引継ぎは同居のうちに
子どもが引っ越して車も購入するとなると、自動車保険の手続きは後回しにしがちですが、別居してからだと等級の引継ぎはできなくなります。
親子間での等級引継ぎは、必ず同居しているうちに行いましょう。
さらに自動車保険の保険料を安くする方法
高い等級をしっかり引継ぐことは、自動車保険の保険料節約につながります。
さらに保険料を安くしたいのなら、自動車保険の見直しがおすすめです。
自賠責保険と違って、自動車保険の保険料は保険会社によって差があります。
まったく同じ補償内容であっても、保険料は違うのです。
一般的に、多くの自動車保険は1年満期なので、毎年満期を迎える2ヶ月ほど前に複数社の見積書を取り寄せ、よりよい自動車保険があれば満期のタイミングで乗り換えましょう。
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