自動車保険の見直しは満期の2ヶ月くらい前に行い、満期と同時に乗り換えるのが一般的です。しかし、見直しはいつでも行うことができ、契約期間中に他社の自動車保険に乗り換えることもできます。
この記事では、自動車保険を契約期間の途中で乗り換えることによるメリットとデメリットを解説していきます。
自動車保険の乗り換えはいつでもできる
自動車保険には保険期間が2年や3年といった長期契約もありますが、ほとんどは1年満期です。満期のタイミングで自動車保険を乗り換えることが多いかもしれませんが、契約期間中に乗り換えることも問題なく行うことができます。
契約期間中の乗り換えによるメリットとデメリットを見ていきましょう。
契約期間中に自動車保険を乗り換えるメリット
保険料を安くできる可能性がある
自動車保険の保険料は保険会社によって差があります。まったく同じ補償内容であっても、保険料は違ってくるのです。自動車保険を他の保険会社に乗り換えることで、保険料を安くできる可能性があります。
一般的には、代理店型よりもネット型の自動車保険の方が、保険料は安く設定されています。
満期を待たずに必要な補償を得られる
基本補償に関してはどの自動車保険にもありますが、特約は保険会社によって取り扱いの有無が異なります。現在の自動車保険に付けることができない特約も、他社の自動車保険に乗り換えれば付加することが可能です。次の満期まで待っていられないのなら、契約期間中に乗り換えることで必要な補償をすぐに得ることができます。
なお、自動車保険の補償内容や条件の変更は、満期に関係なくいつでも行うことができるので、そのために乗り換える必要はありません。
契約期間中に自動車保険を乗り換えるデメリット
ノンフリート等級が変わるタイミングが多少不利になる
自動車保険にはノンフリート等級という制度があります。自動車保険を1年間使わなければ等級は1つ上がり、保険を使うと1回につき3等級下がります。等級が上がるほど、保険料の割引率も上がるので、保険料は安くなっていく仕組みです。
自動車保険を使わない状態で、契約期間中に他社の自動車保険に乗り換えると、前回の満期からこれまでの無事故期間はカウントされず、乗り換えてから1年経たないと等級は上がりません。逆に事故があって自動車保険を使った状態で乗り換えると、乗り換えた時点で等級は下がります。つまり、保険料が安くなるのは遅くなってしまい、保険料が上がるのは早くなってしまうということです。
ちなみに等級は20等級が上限なので、現在すでに20等級で自動車保険を使っていない状態であれば、この点はデメリットにはなりません。
年払の場合は解約払戻金が少ない
自動車保険の保険料は月払だけでなく、1年分をまとめて払う年払もあります。年払の方が月払で12ヶ月払うよりも割安です。
自動車保険を乗り換えて途中解約をすると、未経過分の保険料が戻ってはきますが、金額は少なくなります。年払保険料が6万円で、ちょうど半年で解約したら、半額の3万円が返ってきてもよさそうですが、実際の解約払戻金は3万円よりもだいぶ少ない金額になります。
解約払戻金の計算には、短期料率というものが適用されるためで、年払で保険料を払った人にとってはデメリットです。
解約手続きが必要！解約のタイミングにも注意
満期時に他の自動車保険に乗り換える場合は、基本的には解約手続きは要りません。自動更新特約を付けていないかぎり、更新手続きをしなければ期間満了となり、補償も保険料の支払いも終了するためです。しかし、契約期間中の乗り換えだと、既存の自動車保険の解約手続きをしないかぎり、保険料は満期になるまで請求され続け、さらには等級を引き継げない可能性があります。
解約するのが遅いと、保険料をダブルで支払わなければならない可能性があり、逆に解約が早すぎると無保険状態になる恐れがあります。さらに解約するのが早すぎて、新しい自動車保険の保険始期までに8日以上の空白期間があると、現在の等級を引き継げなくなってしまいます。等級が高い人にとっては、かなりの痛手です。
乗り換え先の自動車保険の保険始期と同じタイミングで解約するのがおすすめです。
基本的には満期時の乗り換えがベストタイミング
契約期間中に自動車保険を乗り換えることは可能ですが、メリットよりもデメリットの方が多いかもしれません。基本的には、自動車保険を乗り換えるなら満期時がベストなタイミングです。
乗り換えで数万円のメリットがあったり、今の自動車保険には付けられない特約がどうしても今すぐ必要だったり、よほどのことがないかぎりは、次の満期時まで待って乗り換えた方がいいでしょう。
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