自動車保険に加入しているから、何が起きても安心だと思っていませんか。
自動車保険にかぎらず、あらゆる保険には免責事項などがあります。
自動車保険に加入していても保険金がおりないケースにどのようなものがあるのか、くわしく解説していきます。
自動車保険の保険金がおりない9つのケース
自動車保険の保険金がおりないおもなケースは以下の9つです。1つずつ解説していきます。
①故意によるケース
故意、つまりわざと事故を起こした場合、自動車保険の保険金はおりません。
故意の事故でも保険金を支払ってしまうと、保険金目当ての事故を助長することになるので当然のことですね。
②無免許運転、飲酒運転、麻薬などの薬物を使用しているケース
無免許運転や飲酒運転、麻薬や違法薬物を摂取した状態での運転は、明らかな違法運転です。
このような状態で事故を起こした場合も、自動車保険の保険金は支払われません。
しかし、被害者保護の観点から、被害者に対する対人賠償や対物賠償は支払われます。
③家族間での事故のケース
対人や対物の補償は他人へ支払われるもので、自分や家族は対象外です。
自分の家族、または自分や家族の所有物が被害(損害)を受けても、対人と対物の補償は受けられません。
家族が補償対象外となっている理由は、家族は密接な関係があり損害賠償請求は行わないのが一般的だと考えられているからです。
ちなみにここで言う家族とは、父母、配偶者、子を指します。
④一部の自然災害や戦争などによるケース
地震、噴火、津波などの自然災害や戦争、内乱などでの被害も自動車保険の対象外となっています。
あまりにも多くの方が一斉に被害を受けたときに、保険会社が保険金を支払いきれない可能性があるためです。
なお、自然災害でも台風、洪水、高潮の場合は、車両保険を使うことができます(エコノミーを除く)。
⑤契約範囲外のケース
自動車保険の契約範囲外で事故に遭っても、自動車保険を使うことはできません。
たとえば、運転者の範囲を本人のみにしている状況で、配偶者が運転して事故を起こしても保険金の支払いを受けることは不可能です。
年齢条件も同様で、30歳以上限定なのに20代の子どもが運転していては自動車保険の補償は受けられません。
⑥告知義務違反があるケース
自動車保険の契約時には、いくつかの告知事項があります。
たとえば、自動車の使用目的や、記名被保険者の運転免許証の色などです。
これらの告知事項に誤りがあると、告知義務違反となって保険金の支払いを受けられないことがあります。
自動車の使用目的が変わったときには、すみやかに保険会社に通知する必要があり、運転免許証の色が変わったときには自動車保険の更新時に伝えることが必要です。
⑦事故証明書がないケース
警察が発行してくれる事故証明書がないと、基本的には自動車保険の保険金はおりません。
軽微な事故や単独事故であっても同様です。
そもそも、事故に遭ったときに警察へ連絡をするのは、ドライバーの義務です。
相手から示談を持ちかけられることもあるかもしれませんが、警察を呼ばないと大きなトラブルに発展する可能性もあります。
必ず警察に連絡をしましょう。
⑧保険会社への連絡が60日を過ぎるケース
1年前の事故の保険金を請求しても、保険会社は保険金を支払いません。
保険会社への事故の連絡は60日以内です。保険会社への連絡も速やかに行いましょう。
事故現場で警察に電話をしたあと、すぐに保険会社にも連絡するのがいいでしょう。
⑨日本国外での事故のケース
自動車保険が支払われるのは、日本国内での事故のみです。
日本は島国なので、わざわざフェリーで車を乗せて外国に行く人はほとんどいないと思いますが、日本国外での事故は補償の対象外となっています。
自動車保険の保険金をもらうためにすべきこと
自動車保険の保険金がおりないケースには、様々な種類がありました。
万が一の際にちゃんと保険金を受け取るために、どのようなことに注意すればいいのか考えてみましょう。
法律やモラルを守って運転する
法律やモラルを守ることは、ドライバーとしての責務です。
法律やモラルを守れば、故意の事故、無免許運転、飲酒運転、麻薬などの薬物接種、告知義務違反で保険金がおりないことを心配する必要はなくなりますし、そもそも事故に遭うリスクも減らすことができます。
変更事項があったときには速やかに保険会社に連絡する
車の使用目的、運転者の範囲、年齢条件、記名被保険者や対象車両に変更があったときには、速やかに保険会社に連絡をし、必要な手続きを取ることが重要です。
この連絡をおろそかにしてしまうと、事故のときに十分な補償を受けられない可能性があります。
なお、免許証の色に関しては、自動車保険の次回更新時に伝えれば大丈夫です。
事故に遭ったらすぐに警察と保険会社に連絡する
事故に遭ったときの対応にも注意が必要です。
事故に遭ったらまずは救護を行い、その後は警察と保険会社へ必ず連絡しましょう。
万が一のため、保険会社の連絡先は携帯電話に登録しておくか、自動車保険の保険証券を車においておくのがおすすめです。
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