節電器というものを知っていますか。取り付けるだけで電気代が安くなるという、本当に効果があるならぜひとも欲しい装置です。そのようなものがあれば飛ぶように売れそうですが、どこで売っているのでしょうか。
この記事では、電気代が安くなると言われている節電器の効果について解説していきます。
取り付けるだけで電気代が安くなる節電器とは
節電器とは、取り付けるだけ電気代が安くなるとされる装置のことです。ブレーカーなどのある分電盤のそばに設置し、電圧を下げることで電力量を下げ、電気代を安くしようとします。
節電器と呼ばれるものは、おもに訪問販売で売られていましたが、今現在はたぶん売られていないと思います。
節電器のほとんどは効果がなく詐欺
この節電器ですが、ほとんどは節電効果がなく詐欺と言われています。
節電器商法とも言われ、1980年代から1990年代に特に流行りました。節電器に関する被害は、国民生活センターが把握しているトラブルだけでも1,000件以上です。
中には、効果がないだけでなく、節電器が発火する事故も発生しています。現在では倒産している株式会社アイディックが販売していた「省電王」という節電器は、2019年に発火事故も起きていて、消費者庁からも撤去するように注意喚起されています。
省電王は設置に50万円くらいしたようで、効果がないうえに撤去費用も自己負担なので、購入者からすれば泣きっ面に蜂です。
分電盤や電力メーターへの細工は違法の可能性
省電王だけでなく、分電盤や電力メーターへ細工をして電気代が安くなるというのは、まず詐欺だと思って間違いありません。そもそも分電盤や電力メーターへの細工は、違法になる可能性が高いです。
特に電力メーターは電力会社の所有物で、下手に手を加えると不正改造とみなされる可能性があります。偽計業務妨害になる恐れがあり、電力会社から訴えられたり、少なくなった電気代以上の額を支払うように求められたりするかもしれません。
もしも、分電盤や電力メーターへの細工をして電気代が安くなるというセールスをされたら、きっぱり断った方がいいです。気になる場合は、電力会社に相談してみるといいでしょう。
電気代を安くする方法
節電器を設置しても、電気代が安くなることはまずありません。電気代の節約に効果がある方法を、3つ紹介します。
省エネ家電に買い替える
古いものを長く大切に使うことは美徳と思われがちですが、それが必ずしもいいとはかぎりません。家電は年々省エネ性能が進化しています。今の省エネ家電は、古いものに比べて消費電力はだいぶ少ないです。
10年以上前から使っている家電があるのなら、最新の省エネ家電への買い替えを検討してみてもいいかもしれません。購入費用はかかりますが、電気代は大幅に安くなる可能性があります。特に家庭での電気使用量が多い冷蔵庫やテレビは、省エネ家電に買い替えたときの節約効果は高いです。
照明器具をLEDに替える
照明はあまり電力を使わないイメージがありますが、家庭での電気使用量は冷蔵庫の14.2%に次ぐ2位の13.4%です。確かに1つ1つの照明の電気使用量は少ないのですが、照明器具は使用時間が長く、数も多いためトータルでの電気使用量は多くなります。
電気代を安くするには、照明器具をLEDに替えるのが効果的です。一般的な白熱電球をLED電球に替えると、消費電力は80%~90%削減することができます。
購入費用はかかりますが、今ではLEDもだいぶ安く買えるようになっています。寿命もLEDの方が長持ちなので、購入費用の元を取るのも割と簡単です。まだLEDを導入していないのなら、早めに切り替えた方がいいでしょう。
電力会社を乗り換える
電気代を安くするのに一番おすすめの方法は、電力会社を乗り換えることです。
2016年4月に電力自由化となったおかげで、700社以上の企業が電力の小売事業に参入し、今は大手電力だけでなく新電力と契約することもできるようになりました。
ほとんどの新電力には、大手電力会社よりも安い電気料金プランがあります。自分に合った電気料金プランを選べば、電気代を安くすることが可能です。
電力会社の乗り換えは賃貸住宅でもできる
賃貸住宅であっても、電力会社を乗り換えることはできます。
大家さんや管理会社に許可をもらう必要はありませんし、そもそも連絡すら不要です。
新電力でも電気の質や停電リスクは変わらない
新電力に乗り換えると電気の質が悪くなったり、停電が増えたりすると心配する方がいます。しかし、それは誤解です。
新電力へ乗り換えても、送られてくる電気はこれまでと変わりません。送配電はこれまで同様に大手電力会社が行うからです。送配電も、契約している電力会社ごとに分けているわけではないので、新電力だけが停電するなんてこともありません。
新電力が倒産してもいきなり電気が止まることはない
新電力だと倒産リスクを不安視するかもしれませんが、これも過度に心配する必要はないです。確かに新電力で倒産をしたり、事業撤退をしたりする会社はあります。
このような場合でも、いきなり送電がストップされることはありません。新電力が急に倒産したとしても、その際には大手電力会社が電気の供給を続ける仕組みとなっているためです。
電力会社の乗り換えには比較サイトを使おう
700社以上の新電力の中から、自分に合った電気料金プランを選ぶのは大変な作業です。この労力を減らすためには、比較サイトを利用するのがおすすめです。
わたしはこれまでに5回ほど電力会社を乗り換えていますが、大手比較サイトのエネチェンジをよく利用しています。
会員登録をしなくても、自分が契約可能な電気料金プランを複数提示してくれ、いくら節約になるのかも表示されます。オリジナルのキャッシュバックも豊富なので、お得に電力会社を乗り換えたいのなら、エネチェンジを利用した方がいいでしょう。
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