自動車保険にはノンフリート等級という制度があります。保険を使わずに1年経てば等級は1つ上がり、逆に事故で保険を使うと等級が下がっていく制度です。通常は6等級からスタートしますが、何度か保険を使うと1等級になってしまうことがあります。
「ノンフリート等級が1等級になると、更新できないって聞くけど本当？」
「自動車保険を更新してもらえなかったらどうしたらいいの？」
このような疑問と質問に対して、くわしく解説していきます。
ノンフリート等級が1等級だと更新できないこともある
自動車保険のノンフリート等級が1等級になると、契約の更新を拒否されるケースがあります。絶対に更新できないわけではありません。更新できることも、更新できないこともあるのです。
保険会社によってもその判断は違いますし、同じ保険会社であっても1等級になった経緯によって結果が異なることもあります。
どうして1等級になると、自動車保険を更新できないことがあるのでしょうか。
自動車保険が1等級で更新してもらえない理由
通常の事故で自動車保険を使うと、次の更新で等級は3等級ダウンです。最初は6等級（セカンドカー割引だと7等級）から始まるので、複数回の事故で保険を使わないかぎり1等級にはなりません。さらに、等級は無事故であれば上がるものなので、1等級になったということは短期間で複数回の事故があったことになります。つまり、1等級になるということは、事故が多いということです。
保険会社は営利企業なので、リスクを排除することが必要です。本来ならリスクに応じた保険料のためにノンフリート等級があるのですが、その下限の1等級だと、割り増しされた保険料以上に事故での支払いリスクが高いと判断されることもあるため、更新してもらえないケースがあるのです。
なお、1等級になること以外でも、自動車保険を更新してもらえないケースはあります。
1等級以外でも自動車保険が更新できないおもなケース
1年で複数回の事故を起こしたケース
1年間で複数回の事故を起こすと、1等級にならなくても自動車保険を更新してもらえないことがあります。1等級の人と同様に、保険会社から事故の多いドライバーだとみなされてしまうためです。
悪質な事故を起こしたケース
事故での保険利用が1度だけであっても、その原因が悪質なものであると更新してもらえない可能性は高くなります。悪質なものとは、飲酒運転、ひき逃げ、危険運転などのことです。
保険会社からすれば、悪質な運転をする人は事故のリスクが高いだけでなく、モラルリスクも高いと判断されてしまうからです。
自動車保険が更新できなかったときの対策
もしも自動車保険の更新ができなかったときには、どのようにすればいいのでしょうか。
いくつかの対策を紹介していきます。
保険会社と交渉してみる
保険会社から引き受け拒否の連絡があっても、「はい、分かりました」と受け入れる前に、更新する方法はないかと交渉するのも1つの方法です。
1等級だと車両保険は付けてもらえないことが多いので、車両保険を外して更新してもらえないか尋ねてみましょう。車両保険以外の補償も減らしたり、免責を付けたりすることで引き受けてもらえる可能性があります。
保険代理店に相談する
保険代理店は保険会社と保険契約者の間に入る存在です。事情を話した上で、加入できる自動車保険がないか相談してみましょう。わたしたちが保険に加入できれば保険代理店は収入が得られるので、1等級でも自動車保険に加入するための方法を教えてくれたり、考えてくれたりするはずです。
13ヶ月運転をしない
他社で新たに自動車保険に加入しても、5等級以下のデメリット等級だと13ヶ月間は引き継がれてしまいます。ですが、自動車保険を解約して13ヶ月以上経つと、以前の等級はリセットされるので、新たに6等級で契約することができます。
ただ、13ヶ月間は任意保険の補償がない無保険の状態です。無保険での運転は非常に危険ですので、13ヶ月間は無保険の車を運転しない覚悟が必要です。その間はカーシェアリングやレンタカーを使って、なんとかしのぐことも選択肢の1つです。
家族が増車をする
車を買い替えても1等級は引き継がなければなりませんが、今の車を所有しながら家族が新たに車を購入すれば、家族の車は6等級で自動車保険に加入することができます。
しかし、元々の車をすぐに手放すと家族名義でも買い替えとみなされてしまうので、13ヶ月は両方の車を維持する必要があります。
この方法はお金がだいぶかかり、多くの人にとっては現実的ではないかもしれません。
他の保険会社で探してみる
1等級で自動車保険を更新できなくても、すべての保険会社で加入できないわけではありません。他社で入れる自動車保険がないか当たってみましょう。
1社ずつ問い合わせることもできますが、手間と時間がものすごくかかるので、一括見積もりを利用するのがおすすめです。必要な情報を1度入力するだけで、加入可能な自動車保険の見積もりを送ってもらうことができます。
ちなみに、1等級だと車両保険に入れる可能性はとても低くいので、見積もりは車両保険なしにしておいた方がいいでしょう。
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