新電力の怪しい訪問営業に電気の検針票を見せてしまった時の対処法

電力自由化が行われたことで、電力会社切り替えの電話勧誘や訪問営業が増えています。新電力の訪問営業を受けると、電気の検針票を見せるように求められるがよくありますが、実はコレ、とても危険な行為です。

この記事では、新電力の営業に検針票を見せてはいけない理由と、誤って見せてしまったときの対処法について詳しく解説していきます。

電力自由化後に悪質な営業や詐欺まがいの勧誘が増えている

2016年4月に、一般家庭向けの小売の電力も全面自由化されました。電力自由化で大手の電力会社(東京電力や関西電力など)以外も電気の小売りに参入できるようになったため、競争が働き電気料金プランも自分に合ったものを選ぶことができるようになりました。

しかし、電力自由化は消費者にとってもメリットばかりではありません。電力自由化をビジネスチャンスと参入してきた企業の中には、悪質な営業や詐欺まがいの勧誘をする業者も混ざっているからです。

参照:独立行政法人国民生活センター

上の図は、独立行政法人国民生活センターが公表している「電力の小売に関する相談件数の推移」です。

見ての通り、相談件数は毎年右肩上がりとなっています。グラフでは2021年度が下がっていますが、これは4月~9月までの半年分の件数ですので、最終的に2020年の6,197件を超えるのは間違いなさそうです。

新電力の訪問営業に電気の検針票を見せたらやばい理由

訪問営業マンの言われるままに、電気の検針票を見せてしまうのはとても危険な行為です。

電気の検針票には、氏名や住所などの個人情報だけでなく、電力会社の切り替えに必要となる他の情報も記載されているからです。電力会社の切り替えに必要な情報には、次のようなものが挙げられます。

  • 現在の電力会社名
  • 現在の電力会社のお客様番号
  • 供給地点特定番号(22桁の番号)

これらはすべて検針票に記載されているので、悪質な場合は知らぬ間に勝手に契約を結ばれ、電力会社を切り替えられてしまう可能性があります。実際にそのようなトラブルは、これまでにも多数報告されています。検針票を見せるのはもちろん、写真を撮られたらさらに危険なので、絶対にNGです。

これは訪問営業だけでなく、電話勧誘でも同じです。口頭でもお客様番号や供給地点特定番号を伝えるのは避けましょう。

もしも間違って検針票を見せたり、必要な情報を伝えてしまったりしたときは、どうしたらいいのでしょうか。

訪問営業に電気の検針票を見せてしまったときの対処法

万が一、検針票を見せてしまったり、電話口でお客様番号や供給地点特定番号を伝えてしまったりしときには、すぐに相談窓口へ電話をしましょう。

電力切り替えに関する相談は、次の2つの窓口がおすすめです。

  • 経済産業省電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口:03-3501-5725
  • 消費者ホットライン: 188(いやや!)

すぐに相談窓口に電話をして、検針票を見せてしまった経緯をくわしく話すことで、どのように対応したらよいのかをアドバイスしてもらうことができます。そのアドバイス通りに行動すれば、仮に勝手に契約をされてしまっても無効にすることができるはずです。

しかし、日にちが経ってからだと「時すでに遅し」となる可能性もあるので、検針票を見せてしまった後は、なるべく早く相談することが重要です。

契約させられてしまったときの対処法はクーリングオフ

訪問販売や電話勧誘での電力会社の切り替えは、クーリングオフの対象です。サインや捺印もして契約をさせられてしまったのが明らかなときは、すぐにクーリングオフの手続きを取りましょう。

クーリングオフのやり方

電力切り替えのクーリングオフは、当日を含めた8日以内にハガキなどの書面で行う必要があります。

参照:独立行政法人国民生活センター

書面に書く内容は、上の画像を手本としてください。電力会社の切り替えであれば、契約金額は発生していないと思うので、その場合は該当しない項目は記入不要です。

クーリングオフは8日以内という期限があるので、すぐに投函したいところですが、次の2つの注意点があります。

 ・書面のコピーを取っておく

 特定記録郵便か簡易書留で送る

これは、悪徳業者が「クーリングオフの書面が届いていない」と、しらを切ったときのための対策です。クーリングオフの書面は念のために、両面のコピーを取ってから特定記録郵便か簡易書留で送るようにしましょう。

なお、電力会社切り替えでのクーリングオフは、訪問販売と電話勧誘での契約が対象です。自らネットで申し込んだ契約はクーリングオフ対象外ですので、注意しましょう。

新電力はエネチェンジで切り替えた方がお得

電力会社の切り替えは、自分に合ったプランを選べば家計の節約が可能です。

しかし、新電力に関する訪問営業や電話勧誘のほとんどは、電力会社ではなく代理店が行っています。中にはいい加減な代理店や詐欺まがいの代理店もあるため、トラブルになることも少なくありません。

電力会社を切り替えるのなら、様々なプランを比較できるエネチェンジを使うのがおすすめです。エネチェンジなら、自分の電気料金や電気使用料を入力することで、具体的にいくら節約できるのかが表示されます。

限定特典のキャッシュバックなども豊富なので、訪問営業で案内されたのと同じプランであっても、エネチェンジ経由の方がお得なことが多くあります。

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