住宅ローンの借り換えには、返済額を大きく減らせる可能性があります。
うまくいけば百万円単位での節約にもなるので、借り換えは積極的に行いたい家計の見直しです。
そんな住宅ローンの借り換えには、いくつかの制限があります。
これらの制限を知らないでいると、借り換えを検討しても時間のムダになってしまうかもしれません。
この記事では住宅ローンの借り換えにどのような制限があるのかを解説していきます。
年齢に関する制限
住宅ローンは長期にわたる借り入れなので、年齢は重要な審査項目の一つです。
高齢だと収入が減ったり、返済完了前に亡くなってしまったりする可能性が高いからです。
そのため、金融機関では住宅ローンの借り換えにおいても、新規借り入れと同様に年齢制限を設けています。
年齢制限には、申込時年齢と完済時年齢の2種類があり、どちらも具体的な年齢は金融機関によって異なります。
申込時年齢
申込時年齢の上限で多いのは、65歳前後または70歳前後です。
70歳以降に借り換えができる金融機関はほとんどありません。
65歳以降も借り換えできる住宅ローンは少なくなり、選択肢は減ってしまうので、遅くても60歳代前半までには行いたいところです。
なお、住宅ローンの借り換えは、残りの返済期間が長いほど節約効果は高くなり、団信の告知もあるので、できるだけ若いうちに借り換える方が有利です。
完済時年齢
完済時年齢の上限は、ほとんどの金融機関が80歳未満か80歳の誕生日としています。
ろうきん(中央労働金庫)では、もっと若い76歳未満を上限にしています。
ソニー銀行は住宅ローンの完済時年齢を満85歳未満としていますが、これはとても珍しい例です。
返済期間に関する制限
住宅ローンの借り換えには、返済期間の制限もあります。
多くの金融機関は、現在の住宅ローンの残りの返済期間を上限としています。
返済期間の短縮はできても、原則として延長はできないことが多いのです。
しかし、すべての金融機関でできないわけではなく、借り換えによる返済期間の延長も受け付けているところもあります。
返済期間の延長ができる場合でも、これまでの返済期間と合わせて35年までというのが一般的です。
返済期間25年の住宅ローンであれば延長できるのは10年以内、返済期間30年の住宅ローンであれば延長できるのは5年以内で、返済期間35年の住宅ローンだとこれ以上の延長はできません。
例外として、新生銀行ではこれまでの返済期間と関係なく、新たに最長35年の住宅ローンを組むことができます。
その場合でも申込時年齢65歳以下、完済時年齢80歳未満などの条件を満たす必要があります。
ちなみに、返済期間を延長すると毎月の負担が減る反面、トータルの返済額は増えるので注意が必要です。
借り換え回数に関する制限
住宅ローンを借り換えられる回数には、制限がありません。
より良い住宅ローンがあるのなら、何度でも借り換えることができます。
ただ、住宅ローンの借り換えには諸費用が必要です。
諸費用は数十万円単位のまとまった金額になるので、それも考慮した上で借り換えましょう。
もっとも諸費用だけでなく、手間や労力もかかるので、そんなに頻繁に借り換えをしたい人はいないかもしれませんね。
タイミングに関する制限
借り換えを行うタイミングに関しても特に制限はないのですが、いくつかの注意点はあります。
審査に通りにくいタイミングがあるからです。
次のようなタイミングでは、住宅ローンの借り換え審査で厳しい回答が出やすくなります。
- 転職や独立して日が浅い
- 収入が大きく下がった
- 他の借り入れやローンが多い
- 大病の治療中
- 5年以内に返済の延滞がある
金融機関からの信用が下がるような状況や、団信に通りにくい状況では、審査落ちする確率が上がるので、借り換えのタイミングとしてはおすすめできません。
また、一部の金融機関では現在の住宅ローンの支払い状況を審査項目にしているところもあります。
そのようなケースでは一定期間の返済実績が必要なので、契約直後の借り換えは受け付けてもらえません。
築年数に関する制限
物件の築年数に関する制限は、金融機関によっても物件によっても異なります。
住宅は古くなるほど価値が下がるため、年数が経つにつれて住宅ローンの担保としての評価額も低くなってしまいます。
一戸建てだと建物だけでなく土地も担保になるので、建物が古くて担保評価額が低くても土地の担保評価額が高ければ、借り換えられる可能性は高くなります。
物件は同じものがないため、築年数に関する制限もケースバイケースです。
借り換えに関する制限に引っ掛からない方法
住宅ローンを借り換えたいと思っても、色々な制限があって思うように借り換えられないかもしれません。
「せっかく申し込んだのに、制限に引っ掛かって借り換えられない」なんて事態を避けたいのなら、モゲチェックを利用しましょう。
モゲチェックを利用すると、住宅ローンのプロがわたしたちの借り換えを無料でサポートしてくれます。
自分の要望を伝えることで、数ある住宅ローンの中から最適なものを提案してもらえ、各種制限に関してもアドバイスしてもらうことが可能です。
住宅ローンの審査も、複数の金融機関を一括で行ってもらえるので、時間も手間も節約できます。
提案された住宅ローンに借り換えても、費用は一切発生しないので、借り換えで失敗したくないのならモゲチェックを利用しない手はありません。
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