自動車はそれ自体が高額ですが、維持するのにかかるランニングコストもやばいくらいに高すぎます。
若者の車離れがよく取り沙汰されますが、その大きな要因の1つは自動車の維持費が高いからです。
維持費が高すぎる自動車は、買わない方が賢いのでしょうか。
やばいほどに高すぎる自動車の維持費
自動車の価格は年々上昇しています。
一昔前であれば100万円くらいで買えた新車の軽自動車も、今では150万円前後の価格です。
自動車そのものも高いのですが、買った後に維持するのにも様々な費用がかかります。
そして、その維持費がやばいほどに高いのです。
自動車のおもな維持費には、次のようなものが挙げられます。
税金
自動車と税金は切っても切れない関係があります。
購入時には自動車重量税と環境性能割(2019年8月までは自動車取得税)と消費税、購入後は毎年の自動車税または軽自動車税と、車検時の自動車重量税が必要です。
軽自動車だと毎年の税金は、軽自動車税が10,800円、自動車重量税が2,500円(車検時に2年分の5,000円を支払う)ですので、合計13,300円です。
排気量1.5L以下のコンパクトカーだと、自動車税が30,500円、自動車重量税が5,000円(車検時に2年分の10,000円を支払う)で年間35,500円、排気量2.0L以下の5ナンバーミニバンだと自動車税が36,000円、自動車重量税が10,000円(車検時に2年分の20,000円を支払う)で年間46,000円がかかります。
エコカーだとこれらの税金にエコカー減税が適用されますが、一方で年式が古い車には税負担が増える仕組みとなっています。
自動車の税金は、それほど車に乗っていなくても払わなければならない、高すぎる維持費の筆頭格です。
車検・メンテナンス費用
自動車は時として凶器にもなる物ですので、メンテナンスは必須です。
自家用車であれば2年ごと(新車時のみ3年)に車検を受けることが義務付けられています。
車検時には、さきほど挙げた自動車重量税だけでなく、自賠責保険料も2年分を納めます。
自賠責保険料は見直されることもあるのですが、24ヶ月分が自家用車で20,010円、軽自動車で19,730円です(2023年3月現在、沖縄県などの一部地域を除く)。
自動車重量税と自賠責保険料は法定費用なので、どこの店で車検を受けても同じ金額ですが、車検の基本料金などは店ごとに料金が異なります。
ディーラーでの車検は金額が高くなる傾向があり、車検専門店やガソリンスタンドだと費用も安いのが一般的です。
自動車のメンテナンスは2年ごとの車検のみでは不十分で、タイヤ・バッテリー・ランプなどの消耗品は定期的な交換が求められます。
特にエンジンオイルは頻繁に交換することが必要で、ここをケチってしまうとかえって自動車の消耗を早めてしまい、費用が高くつく可能性があります。
自動車保険
自賠責保険への加入は法律で義務付けられていますが、自動車保険(任意保険)への加入は自由です。
とはいえ、万が一の際に億単位の賠償を求められる可能性もあるので、自動車保険への加入は必須と言えるでしょう。
駐車場代
自動車には駐車スペースが必要です。
自宅の土地が広ければ敷地内に停められ、駐車場代は不要かもしれません。
一方で都心だと、月極駐車場が毎月5万円以上するケースもあり、かなり大きな負担になります。
駐車場代は地価によって決められるため、地域差が大きい維持費です。
燃料費
自動車を動かすには燃料がなくてはなりません。
電気自動車もありますが、自家用車の大半はガソリン車です。
原油を輸入に頼る日本のガソリンは、世界情勢や為替の影響を受けやすくなっています。
90年代後半にはガソリンが100円/Lを切ることもありましたが、ここ最近は150円/Lを超えて推移しています。
ガソリン価格には多額の税金が含まれていて、4割近くは税金です。
これは本当にどうにかしてほしいところです。
維持費が高すぎる自動車は買わない方が賢い?
これだけ高い維持費がかかる自動車は、もう買わない方が賢い選択なのでしょうか。
その答えはケースバイケースです。
自動車の購入に関しては、その人の生活環境や考え方によって異なるため、一概にどちらがいいとは言いきることができません。
どのような人が自動車を買わない方がいいのか、または買う方がいいのかを見ていきましょう。
自動車を買わない方がおすすめの人
自動車に乗る機会が少なく代わりの公共交通機関で間に合う人
自動車にさほど乗らず、代わりとなる公共交通機関が整備されているならば、自動車にこだわる必要はなさそうです。
自動車を所有しなくても、タクシーやカーシェアリングなどを利用する方法もありますし、その方が経済的な負担は少なくすむでしょう。
都心に住んでいて自動車がなくても生活できる人
都心は駐車場代が高く、維持費が高額になりがちです。
鉄道やバスなどの交通網も発達しているので、特別に自動車が必要な理由がないのであれば、買わない方がいいかもしれません。
回りが自動車を持っているから自分も必要だと思っている人
回りの人たちが自動車を所有していると、自分も買わなきゃと思ってしまう人もいますが、その理由で自動車を買うのはおすすめできません。
自動車にかぎったことではありませんが、お金を使うときは回りに影響されるのではなく、自分にとって本当に必要かどうかを考えてみましょう。
自動車を買う方がおすすめの人
自動車がないと生活できない人
地方だと自動車がないと生活できない環境の人も大勢います。
そういう人にとって、自動車は生活必需品です。
自動車を頻繁に使う人
自動車を毎日のように頻繁に使う場合、他の公共交通機関、タクシー、カーシェアリングを使うより、高い維持費を支払っても自動車を買った方が安くなるかもしれません。
自動車の使用頻度が多ければ、マイカーの方が利便性も高くなるでしょう。
自動車が趣味の人
自動車やドライブが大好きで、趣味となっている人もたくさんいます。
お金の使い方は、損得やコスパだけで選択するものではありませんから、自動車が好きなら所有したらいいと思います。
ただ、自動車には高い維持費がかかるので、収入を増やすか、他の支出を減らしてメリハリをつけた金銭管理をすることが必要です。
また、独身でなければ家族からの理解も得ないといけないですね。
自動車の高すぎる維持費を安くするおすすめの賢い節約方法
燃費のいい自動車や排気量の小さい車に買い替えれば、自動車の維持費を安くすることはできます。
ただ、買い替えには初期費用がかかりますし、そう簡単にできることではありません。
自動車の高すぎる維持費を安くする、手軽でおすすめの賢い節約方法は自動車保険の見直しです。
自動車保険は自賠責保険とは異なり、保険会社によって保険料に差があります。
同じ補償内容であっても、保険会社を変えるだけで保険料は大きく変わります。
一括見積もりで各保険会社の保険料を比較してみると、万単位での差があることに気づきます。
うまくいけば年間で数万円、10年間で数十万円の節約も可能です。
まずは無料の一括見積もりで、どれだけ保険料を安くできるのかを比較してみましょう。
コメント