生命保険の請求の時効は何年?時効を過ぎたときにすべきこと

生命保険に加入していて支払事由が発生しても、請求しないかぎり保険金や給付金は支払われません。生命保険の請求の時効は何年なのでしょうか。

もしも時効を過ぎてしまった場合はどうすべきなのか、くわしく解説していきます。

生命保険の請求の時効は3年

生命保険の給付金や保険金を請求できるのは、支払事由が発生してから3年以内です。3年が経ってしまうと時効となり、請求権は消滅してしまいます。

この3年の時効というのは、保険法によって定められています。生命保険だけでなく、損害保険の請求期限も同じく3年です。

保険請求に時効がある理由

保険請求に時効が設けられているのは、年月が経てば経つほど調査が困難になるためです。

50年も前の支払い事由で保険金を請求されても、その請求に不正があるかどうか調査し、正確な判断をすることは無理なはずです。

時効がないと、調査ができないように請求をわざと遅らせて、不正請求をすることが増えてしまうため、保険請求には時効があります。

保険請求の時効が過ぎたときにすべきこと

もしも、保険金や給付金の請求が3年を過ぎてしまったら、どうしたらいいのでしょうか。3年を1日でも過ぎてしまったら1円も受け取れないのでしょうか。

保険請求の時効が過ぎたときにすべきことはただ1つ、請求してみることです。

3年の時効を迎えても保険金や給付金を支払ってもらえるケースは少なくありません。

「3年経ってしまったからもう無理かぁ」とあきらめる前に、まずは保険会社または担当者に連絡してみましょう。時効を過ぎていても請求できる可能性は残っています。

生命保険の請求が時効を過ぎるケースの原因

そもそもなぜ生命保険の請求が時効を過ぎるようなことになるのでしょうか。その原因を考えてみましょう。

受取人と被保険者が疎遠になっている

死亡保険金の受取人は、基本的には配偶者または2親等以内の血族が指定されます。

2親等以内の血族というのは、子、孫、親、祖父母、兄弟姉妹です。近しい親族ではありますが、様々な事情で疎遠になってしまうこともあるでしょう。

受取人と被保険者が疎遠になってしまうと、被保険者が亡くなった事実を知ることがなく、3年の時効を過ぎてしまうことが考えられます。

保障内容をよく理解していない

シンプルな死亡保険であれば保障内容の理解は簡単ですが、様々な特約が付いている場合は保障内容を正しく理解するのは大変です。

契約時にくわしく説明を受けていたとしても、しばらくすれば契約内容を忘れてしまうことがほとんどです。

対象外だと思い込んでいる

医療保険に関しては、対象外と思い込んで未請求となるケースがあります。

胃や大腸のポリープの内視鏡による切除術は、簡単な治療なので手術だととらえていない人も少なくないです。日帰り入院していても、ただの通院だと勘違いして対象外だと思い込んでいるケースもあります。

保険に加入していることを忘れている

中には、生命保険に加入していること自体を忘れている人もいます。

払い済みとなっているために忘れてしまうだけでなく、毎月口座から自動引き落としとされていても保険に加入していることを忘れてしまう人はいます。

生命保険の請求が時効とならないための対策

せっかく加入した生命保険なのに、請求せずに時効となってしまっては、これまで支払ってきた保険料を捨てているようなものです。

生命保険の請求が時効にならないために、どのような対策ができるでしょうか。

身近な人を受取人にして保険のことを伝える

保険金受取人と疎遠だと未請求になるリスクが高いため、連絡を取り合っている身近な人を保険金受取人に指定するのがおすすめです。そして、受取人に指定していることと保障内容を確実に伝えることで未請求を減らすことができます。

加入している生命保険の保障内容を定期的に確認する

生命保険の契約時にくわしく説明を受けているはずですが、それをいつまでも覚えていることはできません。

毎年送られてくる「契約内容のお知らせ」の確認や、担当者から契約内容についての説明を受けることは、保険金や給付金の請求忘れ対策の1つです。

保険会社や担当者に尋ねてみる

医療機関で治療を受けたときには、とりあえず保険会社や担当者に連絡して、保険請求の対象になるか尋ねてみてください。ちょっとしたことでも、保険がおりるケースがあります。

「聞くは一時の恥、聞かぬは保険料の損」です。

保険会社か担当者をまとめる

複数の保険会社に加入したり担当者や窓口が多かったりすると、請求が一部のみになってしまう可能性があります。

保険会社や担当窓口を一本化すれば、名寄せをして調べてくれるので未請求を減らすことが可能です。

定期的に保険を見直す

保険の見直しをすれば、保障内容や現在の受取人を確認することができますし、保険に加入していることを忘れることもありません。そもそも加入していることを忘れるような保険は、必要ない可能性が高いです。

保険を定期的に見直すことは、保険の請求忘れを防ぎ、無駄な保険料を削減することもできます。

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